不眠の原因と解消法

不眠症ってなに?

夜眠れない。夜中に目が覚めると再び眠ることができない。

そのような症状が一定期間続く状態を不眠症といい、さらに、その状態が一ヶ月以上ほぼ毎日にわたって続く場合を慢性不眠症と言います。現在、日本の成人の5人に1人は、なんらかの睡眠障害を抱えていると言われています。

不眠症になると「疲れが取れない」「気分が悪い」「集中できない」といった症状があらわれ、仕事や生活に支障をきたすことも珍しくありません。また、不眠症は他の病気を引き起こしたり、その症状を悪化させたりすることもあります。

軽度の不眠症の人の多くは、自分が不眠症であるという自覚が無いと言われており、何も対策をしないまま病状を悪化させるケースもあります。24時間社会と言われる現在、不眠症は誰でもなる可能性がありますので軽く考えるのは禁物です。

なぜ睡眠が大事なのか?

人は睡眠を取ることによって、ストレスや負荷から身体や脳を解放し疲労物質の発生を抑えると共に代謝を促進してエネルギー補給を進めます。また、睡眠時にはホルモンの分泌が高まり、筋の修復や疲労した機能の回復を促進します。

睡眠によるリラックスは、自律神経を副交感神経優位の状態に導くことで過剰な活性酸素の発生を抑え、細胞への攻撃を防ぐと同時にリンパ球が増えることで免疫力も高めます。さらに日中に酷使した脳にたまった老廃物は、睡眠中に脳細胞内に脳脊髄液(CSF)が流入することで洗い流され排出されるのです。

よって、十分な睡眠は、脳や体にとって十分な休養とエネルギー補給となり機能の回復と免疫機能の向上を促すのです。

では、どのくらいの睡眠を取れば良いでしょうか?これについては、人によって睡眠時間が短くても回復する人、10時間以上の睡眠が必要な人など個人的な要素が多く関係します。よって一概に何時間以上の睡眠が必要とは言いきれませんが、一般的な成人では8時間程度、青年期では10時間程度と言われています。

睡眠が不足するとどうなる?

脳や体が休まらないため疲労回復やエネルギー補給がはかれません。また、眠気を催すため集中力や判断力、記憶力が低下するとともに居眠りをしやすくなります。その結果、仕事上のミスや事故に繋がるという事も発生しやすくなります。

睡眠が足りないと疲労回復がうまく図れないため慢性疲労症候群になったり、不安やイライラが続き鬱病に繋がったりもします。体の免疫機能が低下することで病原体などが容易に体内に侵入出来るようになり様々な病気を発症したり、病気を悪化させたりもします。

また、ホルモンバランスが悪くなることから血糖値や血圧の上昇に繋がり、この症状が慢性的に続くと糖尿病や高血圧となることもあります。さらに、食欲を抑制するホルモン(レプチン)の分泌が減り、食欲を増進するホルモン(グレリン)の分泌がさかんになるため、太りやすくなることも知られています。

不眠の症状

不眠には以下の四つの症状があります。必ずしもそれぞれが単独で現れるわけではなく、むしろ、ふたつ以上が重複して現れる場合が多くあります。また、その傾向は高齢者になるほど顕著になります。

入眠障害 ベッドや布団に横になってもなかなか寝つけず、入眠するのに30分から1時間以上かかる。不眠症の中で最も多い。
中途覚醒 夜中に何度も目が覚めて、その後、なかなか寝つけない。年齢を重ねると眠りが浅くなり目が覚めやすくなるため、高齢者に多く見られる。
早朝覚醒 朝早く目覚めてしまい、再度入眠できない。高齢者が意図せず早く目覚めてしまう症状はこれに当てはまる。うつ病などにもよくみられる。
熟眠障害 睡眠時間は十分だが、眠りが浅いために、熟睡感がない。睡眠時無呼吸症候群(睡眠中に呼吸障害が起こる。本人に自覚症状が無い場合が多い)や周期性四肢運動障害(睡眠中に足がぴくぴくとした動きを繰り返す。本人に自覚症状が無い場合が多い)などが関係していることも。本人に自覚がない場合もあるため注意が必要。

不眠の原因

不眠となる原因の多くは日常生活の中に潜んでいます。不規則な生活習慣のほか、睡眠環境(寝室などの温湿度、身体に合った寝具かどうか、周囲の音や明るさ、匂いなど)が良くないと十分な睡眠を得られない場合があります。

心理的ストレスも大きな原因のひとつです。仕事や生活上の悩みやプレッシャー、親しい人の死など心に大きな負荷がかかった場合にも不眠の症状が現れることがあります。さらに、不眠の原因が取り除かれたとしても、「また眠れなくなるのではないか」という心配が心理的ストレスに繋がり再発、そして慢性的不眠症へと繋がるケースもあります。

その他には、お酒やコーヒー、服用している薬によってもその成分が不眠の症状に繋がる場合があります。特にかぜ薬やアレルギー薬、ステロイド薬、経口避妊薬、抗がん剤などが不眠に繋がる場合があります。

病気が引き起こす不眠

不眠は他の病気が引き金となって起こることがあります。また、不眠が原因で他の病気に罹ることもあります。

高血圧 高血圧患者の3割から5割の人が合併症として不眠症になっているという報告があります。また、逆に、不眠で休養が十分とれないと血圧が上がり、慢性的に繰り返していると高血圧に繋がる危険があります。
糖尿病 糖尿病の人の約3割は不眠の症状を持っていると言われています。糖尿病の症状である多尿やのどの渇き、痛みやしびれ、不安感などが原因と考えられます。また、不眠症の人は糖尿病に罹る危険性が高いことも知られています。
泌尿器の病気 頻尿の人は、夜目覚めてトイレに行った後、再度入眠できないことがあります。過活動膀胱(膀胱が過敏で、尿が貯まっていなくても尿意を催す症状)や前立腺肥大(男性で尿が出にくくなり膀胱に尿が残っている症状)の人は不眠症になりやすいと言われます。
うつ病 うつ病の人の9割は何らかの睡眠障害をもっています。また、逆に、慢性不眠症の人は健常者に比べてうつ病を発症する確率が高いという報告があります。
かゆみのある病気 アトピー性皮膚炎などかゆみの強い病気では、寝つけなかったり夜中に目覚めたりすることがあり、これが不眠に繋がることがあります。
呼吸器疾患 慢性気管支炎による呼吸困難や気管支喘息の発作で入眠が阻害されたり夜中に目覚めて再度入眠できなくなったりし不眠に繋がることがあります。

不眠を改善するには?

不眠を改善するためには、まず不眠の原因となる生活習慣を見直すことから始めましょう。

まず、見直して頂きたい点は、お酒、タバコ、お茶やコーヒーです。少量のアルコールは確かに睡眠を誘発させる効果がありますが、睡眠が浅く熟睡には繋がりません。喫煙には鎮静効果があると考えられていますが、実はニコチンは神経の興奮を誘発してしまい睡眠を阻害します。お茶やコーヒーなどに含まれるカフェインも興奮を促す作用がありますので就寝前は特に避けるべきです。また、就寝前の3時間以内にたっぷりと食事を摂るのは避けましょう。

次に、過剰なストレスがかかってないか生活を見直してみましょう。ストレス社会と言われる現代ですので、ストレスを低減するのは非常に難しいわけですが、それでも過剰なストレスは不眠ひいては病気に繋がっていきますので、できるだけ避けたいものです。

最後に、無理矢理にでも寝ようと早くベッドに横になったりするのは避けるべきです。眠くないのに寝ようとすることはかえって逆効果です。眠くなったら寝る。眠くなければ、寝ない。眠くなるまで寝室から出て、本当に眠くなるまで静かに何かをしましょう。夕方のなどに適度な運動をすることで適度な疲労感を得るのも睡眠を促すひとつの方法です。

不眠改善に役立つ栄養素

表のような成分を含むサプリメントなどを意識して摂取しましょう。

カルシウム 鎮静効果を持つ。
マグネシウム 筋肉を弛緩させる。
トリプトファン 神経を落ち着かせ睡眠を促す神経伝達達物質であるセロトニンやメラトニンの元となる。
ビタミンB群 リラックスした状態を促す。
パントテン酸 ストレスを軽減する。
イノシトール レム睡眠を強化する。
ナイアシンアミド セロトニン生産を促進する。
ビタミンC ストレスを軽減する。
ビタミンP ストレスを軽減する。
亜鉛 体組織の修復を助ける。

毎日酷使するアタマをしっかりサポート。リフレッシュして意欲的な翌朝が待っています。「JOY AND FUN」

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